「DSモード」にならない件

車検入庫の直前に新たな故障が発生した。

シフトレバーを左に倒すと”DS”モードとなり不要なシフトアップをしなくなったり、エンジンブレーキのためのシフトダウンが積極的に行われたりと、スポーツ走行に特化したシフトプログラムが使えるようになるが、このモードに入らなくなった。

通常の”D”で走行中
シフトレバーを左に倒してもインジゲータが反応せず、実際にDSモードにならなくなった。
エンジンブレーキが使えないのですこぶる走りにくい。
「そうか!ガソリンがほとんどない状態だから、スポーツ走行は控えましょうと車が判断しているんだな!」

そんな感じで勝手に故障ではない、なんて賢いんだ、と期待してガソリンを補給してみたが、変わらなかった。この症状はシフトまわりにあるケーブルの断線が原因で、DSモードを多用すると起きるE9Xシリーズのメジャーな故障。

そうならないように、なるべく優しくDSモードに入れるようこれまで気にかけてはいたが、時折シフトレバーを殴り飛ばすように左に倒して前後に激しく操作するので、いずれ壊れるかなって思っていた。

幸いにも、ネットには諸先輩方の知恵が披露されているのでこれもDIYで修理可能。ディーラーではASSY交換で7万円前後のところ配線のつなぎなおし作業のみで収まるようだ。ということで、修理することにした。

シフトレバーを外す。
根元にある配線切れが原因なので、周辺を取り外す。
ウッドパネルにヒビがあるので割らないようびくびくしながら、慎重に外していく。
このあたりまでは気軽に作業ができる。
御開帳。経年劣化でポッキリいきそうなものがありそうで気を使い始める。
ウッドパネルは、無事に取り外せた。
右がフロント側。
シフトレバー差し込み穴の左下にL字型に覆われたケーブルの束がある。これらのうちのどれかが断線しているらしい。
“D”
“DS”
“DS”モード。配線が引きのばされているのが分かる。

この伸び縮みを15年近く繰り返したことでケーブルの断線が始まった。すごく単純で、そりゃそうなるだろうと、ユーザーにとっても納得のいく故障内容だ。ディーラー修理だとASSY交換となるらしい。

この有様。故障してもDSモードにならないだけで普通に走行できるので、問題はないといえば問題はない。けれど…実にお粗末。
明らかに断線しているケーブルがあったので手持ちのケーブルで延長させて半田付け。その他の切れそうなケーブルは熱収縮チューブと自己融着テープで応急修理とした。

ここで、問題が起きた。

シフトレバーをDの位置、キーをスロットに入れイグニッションをONのままにして昼ご飯を食べたり、数時間にわたって放置してしまったためバッテリーが上がってしまった(電圧が下がると、エアバッグ警告灯が点灯→メーター内のディスプレイが暗くなって一気に停電する)。

半田付け中にアラーム音とともにエアバッグ警告灯が点灯、ディスプレイの照度が落ちた。ここで、イグニッションをOFFにしてキーを抜きたかったが、シフトレバーは動かしたくない。

そうこうしているうちに停電した。キーはスロットに入れたままなので、イグニッションをOFFにしないと取り出すこともできない。

バッテリーはトランクの中。トランクは電磁式でキーシリンダーはない。(→後日、よく確認したらあった!)

バッテリー充電器を倉庫から引っ張り出してボンネット内の給電端子から充電を試みたが、イグニッションがONのために至るところのリレーが断続的に動作を繰り返して充電がままならない。バッテリーを取り外して単体で充電するほかない。

リヤシート中央のアームレスト部分からトランク内に腕を伸ばしてトランクスルーレバーを操作、室内からトランク内へはいつくばって、バッテリー(20kg!)を取り外した。

なんとか日没までに充電を開始。

イグニッションONのままでつなぎなおして問題がないか、特に輸入車はサージ等でコンピュータに致命的な不具合が出ることがあるので怖かったが、そうするほかないので暗闇のトランク内でバッテリーを繋いだ。

シフトレバー周辺をもとに戻して…

恐る恐る端子を繋ぐと、「ウィウ、ウィーン」と色んな音とともに無事に明かりが灯った。

トランクオープンボタンでトランクをオープン!

いつもの何気ない動作がうれしい…。

トランクが開いた。鍵穴がないのはつらい…。

安堵したのも束の間、走行テストを行うと、新たな問題が発生した。

修理後。
きちんと”DS”モードになるようにはなった。
マニュアル動作も可能!

完治した!と言いたいところだったけれど、何かがおかしい…

“DS”モード
ちゃんと光っている。
シフト操作をすると、光らない時がある。
今度は、”N”が光らなくなった。。

断線しかけていた配線の束のうち、また別の配線が断線したのかもしれない。若しくは、インジゲータ裏のコネクタの接触不良。いずれにしろ光らないだけで走行に支障はないのでヒマを見つけたときにしっかりとすべての配線を補修することにして、作業終了とした。

配線類を触るときは基本的にバッテリーを外してから作業しないといけないし、イグニッションをONにして触るのはNG。シフトロックの解除方法がわからなかったためついついONのまま作業してしまい、泥沼にはまってしまった。肉体的、心理的に疲れる作業だった。