いつまでも?E90

一度は輸入車に乗ろうと近場で見つけた323i。

元は品川ナンバー、それからヤナセの下取りルートで売りに出され、私のもとにやってきた。購入時は3万キロ→18万7千キロ。こんなに長く乗るとは思っていなかった。

走り屋を卒業するはずが基本がしっかりしていてコントローラブルで楽しめてしまっている。

50:50の重量配分と少々のスリップとカウンタを許す優秀なDTC、強力なブレーキが限界走りを容易くしている。ブレーキは前車のブレンボと変わらずリニアな制動力の立ち上がり。加速が速い車は数あれど左足ブレーキでも右足だけでも曲げられる運動性能を持ったセダンは貴重だ。

時刻は午後11時過ぎ。霧雨降る寝静まった静かな夜、4つの窓を全開にし、DTCをON、スロットルを床まで踏み抜く。

パワーの無いN52B25Aが迫力のある排気音とともにドライバを駆り立てる出力特性でタコメータの針を躍らせる。

「クォォーーゥンッッ!」

心躍りながら速度計に目をやると「あれ?まだ100km/h手前か」とびっくりする。これまでの280ps車とは比べるまでもなく遅い。しかし、常にエンジンの存在感があり、楽しい。

前方に続く道には横切る用水路があり、その部分だけ踏切のように路面が盛り上がっている。その用水路に差し掛かる手前でちょうど2速レブリミット手前まで吹け上がったところ、すぐ先の信号が黄色になった。

即座にアクセルからブレーキに踏みかえるとコンピュータが「瞬時の踏みかえ=エマージェンシー」と判断、ブレーキ圧を予め高め、ブレーキペダルを踏み込んだ瞬間に制動力が間髪なく立ち上がる(この瞬間はたまに違和感があるが、峠走り中はこの機能が動かないのが優秀)。バウンドするように一瞬荷重が抜けABSが動作するがシャシーがしっかりしているから暴れずにガツンと止まる。

自動車というものはシャシー・ブレーキがしっかりしていることが大事だと思う。エンジンはさておきそれらに不満を感じないと安心して走れる。4ドアなのにそんな懐の深いところが好きで、なかなか飽きがこない理由なのだと思っている。

そんな323iというかE90自体、いい車だと思うが街中で見かけることがめっきり少なくなってしまった。